もりのせいかつ 別館

銀河が好き。撮影日誌と画像処理の試行錯誤、ときどき料理の記録なども。

AstroBinのBXT検証ポストなど

AstroBinに興味深い投稿がありました。

www.astrobin.com

EdgeHD11"で撮影されたNGC6946データを使い、御自分の方法でdeconvolutionしたものと、BXT/NXTを使った結果とを比較しています。

BXTの設定はSharpen Star 0.25、Sharpen Nonstellar0.35 これより高くすると"too artificial to me" だそう。

私も以前「デフォルトでOK」と書きましたが

morinoseikatsu2.hatenablog.com

暗黒帯には強い値が効果的だけれど、高輝度部分には低めの方が良さそうです。

BXTの問題点として、銀河の中の小さな構造物が星と混同されて?本来あるべき姿より小さくなり過ぎる傾向をあげています。

全体的には、明らかなアーティファクトも見えず、数値を吟味する必要はあるものの、概ね満足。何よりも処理の大幅な時短になるとの評価でした。

「私は、処理中にディテールをできるだけオリジナルのマスター画像に近づけるように心がけています。ですから、新しいディテールを作り出したり、ディテールの一部を削除してしまうようなツールは使いません」(deepL翻訳)という彼の言は信頼に足ると思います。

 

"Comments"でJeanさんという方が"creating some links on unresolved stars"と書いていますが、これはNGC3344で感じました。MTで発生するブリッジとは少し違いますが、細かな構造が繋がってしまうんですよね。

上左ASI533画像にBXT  中ST8XMEにマニュアルdeconvolution  右ST8XMEにBXT 下段はreferenceのSDSS、SkyCenter(了承済)

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AdamBlockとRussCromanの対談動画

www.youtube.com

14:50~のやり取り、大切な事を言っていると思う。

そしてHⅡ領域などが小さくなり過ぎる原因は、星と混同されるからでなく、星が少ない=ぼやけていると判断されて強く復元されてしまうから?

2/13 追記

↑PSF誤判定と対策については、既にNiwaさんが解説なさっていたのですね。

www.youtube.com