もりのせいかつ 別館

銀河が好き。撮影日誌と画像処理の試行錯誤、ときどき料理の記録なども。

NGC3344の画像処理試し

ASI533MM撮影データでの初処理です。

Through138枚 IR40枚 B127枚 Hα77枚の計328枚を、まずはWBPPでDrizzle Integration (ちなみにBを除いた201枚とのSNR比較は、全データの方が10も良かった)

ここでの躓きは、Masterが各フィルター毎に作られてしまったこと。keywordを"OBJECT"にしても、全ファイルの一括Integrateが出来ませんでした。

仕方が無いので、改めてDrizzleにregistratedの全ファイルを入れて実行。

すると 拡大率によって目立ったり目立たなかったりする格子模様が・・・

Dark補正とCosmeticCorrectionを省略したので、白線も残ってしまった。

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Drizzleを諦め、CCのインスタンスを用意してWBPPをやり直し、ImageIntegrationに手動で全ファイルを入れてNoRejectionで実行。

DBE後にBXT↓右上 デフォルトでは強過ぎたので、この値に。

左下はST8XME画像に自分で行ったdeconvolution、右下はST8XME画像にBXTです。

ASI533の方がピクセルが細かいのに、9μのST8XME画像の方が解像して見えるのは、高輝度部分の信号の豊富さ?

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LRGB合成。Lは全データ、RにIR、Gは(IR×0.5+B×0.5)/2、そしてBです。

BXTしていないカラー画像(左上)をBXTしたL画像にLRGB合成すると、星の大きさが違って色溢れしてしまう(左下)

ノンリニアカラー画像(TIFF)にBXTを使い(右上)LRGB合成しました(右下)

カラー画像もリニア段階でBXTするべきかは追々考えます。

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ブレンド

LRGB画像(左上)とNBRGBCombinationのLRGB画像(右下)を、星を除外したHαマスクで置き換えました。もっと良い方法が有るかも。

それと、たぶんHαにもBXTを使うべきですね。

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2018年のST8XME画像(下段)と並べてみました。

前回のdeconvolutionはマスクが粗かったようで、低輝度部分がブツブツ^^;

今回のBXTはStar30Nonstellar50を採用しましたが、まだ不自然さが残っているので、更に弱く(PSFをマニュアルに?)した方が良さそうです。

そしてやはりピクセルサイズによる?感度差が、微光星の数にハッキリ見えると思ってしまいます。今まで使ったカメラでは、ST8XME(9μ)>ST10XME(6.8μ)>ST10XE>ASI533 つまりQ.E.よりもピクセルサイズが効いている感じ。

ただ、この面で幾ら頑張っても所詮光害や口径での限界があるので、潔く諦めて対象を選ぶという考え方も。とにかくXMEの画像処理は大変なので・・・