もりのせいかつ 別館

銀河が好き。撮影日誌と画像処理の試行錯誤、ときどき料理の記録なども。

Holmberg124

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2010年に一度挑戦した時は、画角が狭くて諦めた銀河群。

自宅からは撮影できる時間が短くて手間取りましたが、なんとか仕上げられて良かったです。

 

画像処理は未だ「どれを選ぶか?」迷う場面ばかりです。

 

まず、drizzleするか否か?

私のデータはオーバーサンプリングと思っていたのですが、蒼月城さんの動画から計算するとアンダーサンプリング???

考えても解らなかったので^^; 実際に比較してみました。

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上段がdrizzle無し、下段は2倍drizzle

左列は198枚スタックdeconvolution前、その右はdeconvolution後の198枚、FWHM選別169枚、FWHM&Eccentricity選別148枚 

 

これを見るとdrizzleしても解像は殆ど変わらず、しかも169枚と148枚では部分的に変な歪みが生じている(この辺りは枚数の所為?それともデータに問題があるのか)

この結果ならdrizzle無しを選びたいけれど、ゴールをA4プリントに設定するなら、最後に解像度変更するよりはdeconvolution前に大きくしておいた方が良さそうな気がするし。

ちなみに数値で見ると、こんな感じになりました。

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drizzleした方がdeconvolution後のFWHMが少し良いんですよね・・・

 

カラーはIR/G/B?IR/B?その割合は??

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(カラーバランス前のSTF表示です)

NGC2805が淡い為か、IRとGの画質の差が大き過ぎて、銀河で合わせると星がシアン、星を揃えると銀河がマゼンダになってしまう(上段)

CMYモードで補正出来ないかとも考えましたが上手く行かず、最終的に下段のIR-Bを採用しました。

赤と緑の綱引きを考えれば、IRとBから作るGの方が高SNでバランスを取り易いのは当たり前なのですが、問題は彩度を上げる場所が、3点でなく1点になってしまうという事だと思うんですよね・・・

 

カラーの処理過程は、こんな感じでした。

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Labのカーブは、IR-Bカラーの彩度UPに効果的かもしれない。

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4/5  追記;天文ガイド5月号に掲載して頂きました。