もりのせいかつ 別館

銀河が好き。撮影日誌と画像処理の試行錯誤、ときどき料理の記録なども。

NGC1723の画像処理

ここまでのClear、 IR640、Bの全データは270枚。

背景はBの有り無しでSNRがどうなるか?シャープさはFWHMで選別すべき?試してみました。

左上FWHM<3.6の163枚 右上FWHM<3.7の192枚

左下B抜き230枚  右下B入り270枚

 

SNRについては今回もBを入れた270枚スタックが最高になりました(これって、B感度の高い最近のCMOSカメラだと、もっと顕著になるかも?)FWHMは163枚が最も小さい。

という事で、270枚と163枚の2パターンをdeconvolutionに持ち込みたいと思います。

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DBEは270枚で作り→インスタンスで163枚にも流用

各々deconvolution後、とりあえずMaskedStretchし、

左端270枚deconvolutionに、右端163枚deconvolutionをMask(invert)で置き換えたものが真ん中の画像です。

 

この画像(左端)に→MLTでノイズリダクション→更にHT画像(右端)の高輝度部分を80%置き換えてみました(左から3番目)

 

(11/20追記)

今回気になった輝星の中抜けの原因は、

左端163枚Integration<NoRejection>の時点で、既に気配がありました。

するとブルーミング除去?それがIntegration<SigmaClipping>のデフォルト(SigmaLow4high3)で更に削られたと考えるのが良さそう→右下の2枚;SigmaLow4high3のdrizzle画像。Deconvolutionは関係無さそう。

IntegrationでSigmaClipping(SigmaLow4high4)Bの有無は関係無さそう。Drizzle、DBEも無関係。

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カラー情報として使う1度目LRGB合成画像の調整です。

色ノイズを均しつつ、腕の青を残す事を目指しました。

左列PI 中列SI   右列は使用マスクで、

上から順に、元画像→Maskで彩度UP→invertedMaskで背景の彩度down→MLTでNR

 

PIカラーにSIカラーを30%混ぜ、SIでLab色彩調整後、トーンカーブで低輝度カット→2度目のLRGB合成

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ここからは、私が苦手な(迷いの多い)処理です。

まずは星のシュリンク処理に使うマスクを作ります。

左端モノクロ化した画像からStarMaskを作ると、銀河の中心も選択されてしまうので、GAMEの反転画像をミニマム合成しました。

このマスクをかけ、MTを◇→▢で実行、次に輝度マスクをかけてMLTです。

 

コントラストとシャープ処理追加しようか迷い中・・・

 

星のB彩度を少し上げ、全体のカラーバランスをやや青に振り、輝星・中輝度星を除外した輝度マスクでMLT

からのCrop!

もはや何が何やら^^; でも同口径で7年前に撮った画像↓に較べれば頑張った?

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星ナビ2023年2月号に掲載して頂きました。

地味な画像だったので入選も危ういと思っていましたが、まさかのTOP下!もしやウサギ座の傍にいるから干支繋がり・・・?